医療AIの開発 – AIホスピタルプロジェクト https://ai-hospital.ncchd.go.jp in 成育医療研究センター Thu, 07 Jul 2022 01:55:06 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.6.1 秘密分散・秘密計算技術を使ったDPCデータのベンチマーク分析ツールの開発 https://ai-hospital.ncchd.go.jp/projects/prpject-03/ Mon, 13 Jun 2022 08:58:49 +0000 http://ec2-176-32-70-121.ap-northeast-1.compute.amazonaws.com/?post_type=projects&p=196 DPC(Diagnosis Procedure Combination)は、その構造から、MDC14「新生児疾患、先天奇形」(生後28日以内の患者を対象とした診断群分類)を除き、小児患者を限定してDPCデータを抽出することは困難です。


そこで、小児医療におけるDPCデータの活用については、DPC(Diagnosis Procedure Combination)と年齢階層に紐付くデータベースの構築が必要と考えました。


国立成育医療研究センターの診療情報管理室は、AIホスピタル研究開発プロジェクトのサブテーマA「セキュリティの高い医療情報データベースの構築とそれらを利用した医療有用情報の抽出、解析技術等の開発プロジェクト」に採択されている、株式会社情報通信総合研究所と連携し、セキュリティの高い秘密分散・秘密計算技術を用いて、小児・周産期医療に特化したDPCデータのベンチマーク分析ツールの開発を行っています。本研究の目的は、小児・周産期医療を担う、日本小児総合医療施設協議会(JACHRI)加盟施設間において、DPCデータによる医療の質、経営指標の評価につながる分析をセキュアな環境下で行うことです。

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AIを活用した義手開発 https://ai-hospital.ncchd.go.jp/projects/project-08/ Mon, 13 Jun 2022 08:54:25 +0000 http://ec2-176-32-70-121.ap-northeast-1.compute.amazonaws.com/?post_type=projects&p=219 先天性の上肢形成不全症の子供たちに、筋電義手は断端部にある筋肉の信号を用いて義手の手指をコントロールし「動く手」を提供するものです。その信号のパターンはそれぞれ異なるため、人の動きを義手が学習する(義手が自分の動きに合わせる)AI技術を搭載した筋電義手を開発して、小児にもより馴染みのもてる筋電義手を提供できるように考えています。


筋電義手は断端部に残存する筋肉の信号を表面筋電図として捉えてこれを用いて義手の手指をコントロールするものである。従来は人が義手の電極にある筋を動かす(義手に自分の動きを合わせる)訓練が必要であったが、患者ごとに表面筋電パターンが異なるため、人の動きを義手が学習する(義手が自分の動きに合わせる)AI技術の搭載を検討する。


患者ごとに表面筋電パターンは異なるため、そのパターンを認識させて人の動きを義手が学習するシステムを搭載させていく。これは力が入ると筋電信号の特徴を抽出して、ニューラルネットワークを使ったパターン認識をする。手の力の入れ具合によってその筋活動を識別して、そのまま義手が動いてくれるものである。患児が「握る」とイメージした時の筋電パターンの特徴をマイクロコントローラに学習させ、義手の「握る」という動きを生み出すので、直感的に「握る」とイメージしたときに義手が握る動作を行える筋電義手となる。義手そのものに人の動きのくせを学習させてそのくせをもって義手が動くので、機能面でもより義手がより自分にフィットしたものとなる。機械学習の要素を搭載していることからもAI義手とも呼ぶべき概念となる。


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AIを用いた小児CT被ばく線量管理に関する研究 https://ai-hospital.ncchd.go.jp/projects/project-09/ Mon, 13 Jun 2022 08:53:53 +0000 http://ec2-176-32-70-121.ap-northeast-1.compute.amazonaws.com/?post_type=projects&p=222 近年小児医療被ばく、とりわけCTによる被ばく過多が全世界的に問題視されています。小児期のCT被ばくが原因で将来発がんするリスク推定やコホート研究が多数報告されているなかで、本邦でも医療被ばく管理の機運が高まり、2020年4月医療法の改正案として医療被ばくの線量記録を義務化することが考慮されています。 

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人工知能支援マイクロ流路を用いた精子選別デバイスの開発 https://ai-hospital.ncchd.go.jp/projects/project-11/ Mon, 13 Jun 2022 08:51:53 +0000 http://ec2-176-32-70-121.ap-northeast-1.compute.amazonaws.com/?post_type=projects&p=225 体外受精では,良好な精子を選別することが必要である。従来、胚培養士が顕微鏡下で目視による探索と手作業によって選別を行ってきたが、胚培養士の知識や技量、経験などの影響が大きい。胚培養士の熟練度に左右されず、かつ効率的に精子を探索・回収する手法があれば、患者や胚培養士・医師の負担を減らし、受精率を改善することも可能になると考えられる。


そこで、我々は胚培養士による精子探索を効率化するために、拡張現実(Augmented Reality: AR)機能付き顕微鏡システムと、リアルタイム動作する精子解析機械学習ソフトウェアを組み合わせた精子選別支援システムを開発している。


ソフトウェアが、事前に学習したデータに基づいて良好な精子を検出し、運動性を解析して、回収候補とすべき対象を顕微鏡接眼レンズ越しに重畳表示することにより、胚培養士の回収作業を支援する仕組みである。コンパクトな構成により、既存の顕微鏡に簡便に取り付けて使用できることを目指している。


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顔写真の収集とデータセット作成および公開 https://ai-hospital.ncchd.go.jp/projects/project-14/ Mon, 13 Jun 2022 08:48:04 +0000 http://ec2-176-32-70-121.ap-northeast-1.compute.amazonaws.com/?post_type=projects&p=229 国立成育医療研究センターでは、AIホスピタル事業採択を機に研究者、医師だけでなく全ての職員を対象としたデータサイエンスの啓蒙、教育活動を行っています。その研修における取り組みの一つとして、教師あり機械学習を用いてAIを構築するための顔写真データセットを作成しました。


インターネットを利用し顔画像は比較的容易に集めることができますが、医学的および生物学的な応用を考えると姿勢は固定されていることが望ましく、さらに個人情報も保護する必要があるため挑戦的な試みです。
しかし、これまでにない規模の性別や笑顔などのラベル付きビッグデータとなり、データ拡張、転移学習を活用した畳み込みニューラルネットワークにより、性別は98.2%、笑顔は93.0%の認識精度を示すモデルを提示することができました。
小児の先天性疾患は特徴的顔貌を示すことが多く、画像認識による診断に期待が寄せられていますが、希少疾患のため対象人数が少なく、大量データを必要とするディープラーニングによる実装を阻んでいます。


今回の結果はAI構築に必要とされるデータ量の検討に活用され、今後のAI開発に指針を与えるものです。


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